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なるべく自分自身の面倒は自分自身で見るという大原則を踏まえて、次に、自立できなかった場合は、年老いた親がいれば子供が面倒を見るように、自分の「家族」に頼ればよい、そして、家族でできないときにはどうすればよいかといえば、いきなり行政に頼るのではなく、民間福祉団体、会社などの「民間」の力を借りる、特に、民間の力を最大限に引き出すことが課題である、それでも力が足りないときは行政に頼むという順序を崩さないことが大切であるとのことです。行政の中においても、地方でできることは地方でやって、どうしても国にやってもらわなければならないことだけ国でやってもらうということになります。
結びに、地方分権、規制緩和、行革が進んでいく時代の中で、どういう日本ができるか楽しみである、それが怖いという人もいるが、悪くなることはない、例え悪くなっても、すぐにまた直すでしょうから大丈夫である、良くなるとしか思えないので、非常に楽しみにしているとの期待が述べられました。

 

2. パネルディスカッション「”地方分権型行政システム”は21世紀地域経済のキーワード」
東京大学教授の大森彌先生をコーディネーターに、黒川和美法政大学教授、ビジュアル・コミュニケーション・コンサルタントのデルマス柚紀子氏、大坪壇静岡県立大学教授、川井祐一静岡県商工会議所連合会会長、小嶋善吉静岡市長、石川嘉延静岡県知事をパネリストとして、パネルディスカッションが行われ、会場の皆様の御参加をいただき、創造性に富んだ議論が繰り広げられました。
(1)地方分権推進の視点
黒川先生は、地方分権から得られる市民や国民の基本的な利益、「何が利益なのか」「そうすることはどんな利益につながるのか」ということが市民に伝わっていないことが分権が進まない理由であると指摘されました。
次に、小嶋静岡市長からは、行政の役割と市民が自分でやる役割をもう少し考え直していかないと、地方分権と行政改革は前向きに進んでいかないとの認識が示されました。
大坪先生は、地域の自立のためには、中央から指導されるのではなく、自分で経済を考えて自分でやっていく必要があり、そのためには、高等教育機関の充実や地域に根ざした文化、芸術、技術、知識を総合化し、情報発信していくことが必要であると強調されました。
石川知事は、分権すなわち地方自治を充実させるために、第一に団体自治も重要であるが、住民自治をそこに貫徹させる仕組みをつくること、第二に50年来続けられている地方分権に関する議論の論点をいかに実現しやすい手順、段階を踏んで実現していくことが重要であるとの考えを示されました。また、基礎的自治体である市町村の権限を拡充するため、中核市や政令市の要件を緩和して数を増やしていくこと、また、都道府県のあり方に関して、人口規模450万から500万以上のところへ、国の地方支分部局の権限を全部下ろし、政令県とするという提案がなされました。
(2)分権、行政の広域化と住民の意識
フランスでは分権をするのに、3万7,000ぐらいのコミューンの数を減らさずに分権をしたという例を踏まえて、デルマス柚紀子氏は、フランス人は、あまり即物的な判断をせず、自分の価値を知っていて、決して隣の村が作ったものをまねしようとしない、ところが、日本では自分の市町村に愛着心をもっているの

 

 

 

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